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大東亜戦争末期の陶器水筒

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    陶器製水筒


終戦近くの物資不足から考えられた水筒です。


金属材料不足の代用品ですが、
それ以上に国内のあらゆる金属加工工場は全て軍需品、特に武器の製造に宛てられた(町の家内工場でも色々な武器の部品を作る)
武器の製造に関係のない陶器工場に割り宛てられたのは≪水筒≫≪手榴弾≫
≪地雷≫であった。
陶器での製造コストはかなり高額であったが・・。

陶器製の代用水筒とはいえ、アルミの94式などより、すべて保温性に優れた優秀な物である。
イメージ 1
左2個は500cc・700cc 右2個は1000cc
 

イメージ 2
陶器本体の周りをパルプで固めて肩かけベルトが付く。
アルミ製の何倍も工程があり高価になってしまいました。
極一部の部隊配備しかされなかったようです。

各窯元では伝統の技術を総動員して、もっと高価で綺麗な水筒も作られました。 今でも美術品としての見ごたえのある水筒です。
イメージ 3

イメージ 4
パルプでコーテングした物です

イメージ 5

中級の冬山夏山用としては、今でも保温性断熱性で優れています。

次回の『変わった水筒』で出す予定の防寒覆いも不要なほど断熱性はあると思います。
イメージ 6
防寒だけです、冷水用としては上の陶器+パルプに劣ります。

蛇足ですが・・・
イメージ 7
この綺麗な水筒を「清酒容器としたら今でも売れるのでは」と
聞いた所、『中身の清酒より高価になってアカン!
陶器でグラス兼用ネジ蓋はコストが高すぎ!』

まあ・・戦争はコスト不問だからできたのでしょう。



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